未公開株の詐欺の場合は他の詐欺と同様に相手と連絡をとれなくなって初めて詐欺だと気づくというケースも多く、被害の回復が困難であることが特徴となっています。そのため被害にあわないようにすることが重要であり、もし被害に遭ってしまった場合にはいち早く弁護士に相談することが重要となります。
未公開株の詐欺にあわないようにするために注意すべきこと、そして本人ができる対処法としては以下のことが挙げられます。
①売主の確認
未公開株の売却に関しては、その株式の発行会社もしくは証券会社しか行うことができないこととなっています。そのため、売ろうとしている人がそのどちらかに当たる人でなければ詐欺であると判断して間違いないでしょう。
②会社の実在
未公開株をその会社の代表を名乗る人が売ろうとしてる場合であっても、その会社自体が架空の会社であるということもあります。そのため実在しているか、実在していても会社を装っているだけの場合もあるので、代表は誰であるかなどの情報を確かめる必要があります。この時に実在していたとしても株式の性質についても確認が必要です。これは、会社が実在し、株式を発行していたとしても譲渡制限がかけられている場合があり、その場合には会社の承認がなければ株を取得できないこととなるためです。
③誘い文句として必ず株価が上がるなどと言っていないか
上場した場合にどう株価が推移するかについて保証することはできず、証券会社に関しては必ず上がるなどの断定的な表現を用いての勧誘は金融商品取引法で禁止されていることから、こういった誘い文句を用いている場合にも注意が必要です。
④公募増資の手続きがなされているか
多くの未公開株の詐欺では、すぐに価値が上がることとするために、上場が近いなどという表現をすることがあります。実際に上場が迫っている場合や上場しなくとも新規で株を発行する場合には公募増資という手続きを取ることがあるため、この手続きがとられているかを確認することで被害を防止することができます。
未公開株の詐欺に関しては、その詐欺に対しての警戒が呼びかけられていることや真偽を確かめる手段が上記のように存在することから、複数人に登場人物を用いることで被害者を信じ込ませる劇場型の詐欺が多くなっています。この場合、未公開株の売主に加え、未公開株を買いたいという会社や会社の上場を保証する公的機関などの役を関わらせるというケースが存在します。
しかし、確認を怠ってしまい実際に被害にあってしまうこともあります。その場合には早い段階で弁護士に相談することが大切です。これは相手は詐欺のあとすぐに行方をくらませ、連絡が取れなくなってしまうことが多いためであり、連絡が取れるうちに相談し、返金に向けて動かなければ現実には返金を受けることは困難となります。
また相手が返金の意思を示したり、実際に一部返金を行ったりしている場合も注意が必要です。これは、被害者を油断させ、弁護士などへの相談を遅らせるために行動である場合も多いからです。
ひので中央法律事務所では、詐欺についてのご相談を幅広く承っております。詐欺事件に関してお悩みの方は、ぜひ当事務所までお気軽にお問い合わせください。
未公開株詐欺の対処法
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